私は11月からstand.fmという音声メディアで話し始めたんですが、おしゃべりはもともと不得手で話し方も機械的になりがちな人間なんです。
仕事では淡々と早口でしゃべるのが好印象を与えることもありますが、プライベートでは「取っつきにくい」「不愛想」と思われることが多いんですよ。
そんな自分をよくよく自覚しているので、人と話すときは「自分は今どう見られているんだろう?」と気にしがちで、直そうと思って今に至りますがやっぱりそういう癖はあります。
あと、私はメール相談をお受けしていますが、「自分は好きな人からどう見られているのか知りたい」「彼が私をどう思っているのか知りたい」というご相談がとても多くて、ご相談の9割がお相手の気持ちを知りたいといっても過言ではありません。
で、そのうちの半分くらいは「好きな人から良く見られたいけれどどうすればいいかわからない」「嫌われているんじゃないか気になって彼の前で自然に振る舞えない」というご相談です。
好きな人の前ではどんなに社交的な人であってもぎこちなくなるのが当然で、もともとしゃべるのが苦手だったり、人の目が気になったりする人はもう、お手上げですよね。
全神経がぴりぴりと張り詰めて「私大丈夫かな。今どう見られているのかな」てずっと思っちゃいます。
私もそうでした。普通に人と接する時も気にする質ですから、好きな人に対しては過剰に良く思われたいと必死でした。
でもこれ、好きな人に好印象を与えて振り向かせるには逆効果なんです。
好きな人から愛されたい時にするべきは「自分を良く見せる」ではなく、「相手を観察して理解する」なんですね。
相手にどう見られるかを気にするよりも、相手が今何を見て、何を考えて、何を話しているかに集中するべき。
なぜなら、自分を良く見せたいとはつまり、自己中心的ということだから。自分のことしか見えてなくて、自分のことしか考えていない状態に陥ってしまうんです。
そしてこれは、恋愛だけでなく、仕事や友人関係でも一緒です。
好印象を与えたい、みんなに好かれたいと思うほど、他人の目にはワガママな人に映ってしまいます。
たとえば恋愛であれば、彼が話しているところに「私だったら……」と割り込んで話を取り上げるようなことをした経験はありませんか?
自分のことを知ってもらいたいと思ってアピールしたつもりが、引かれてしまったとか。
あるいはデートで丸一日一緒にいたのに、家に帰ってから「また会いたいけど、どうやって誘えばいいんだろう?彼って何が好きなんだろう?」「LINEしたいけどどんな話題がいいのかな?」と考え込んでしまうとか。
これらは、自分がどう見られているかに意識が集中しすぎて、お相手が発している小さなアピールに気づけなくなることで起きるんです。
デートするなら、彼に意識を集中させることが一番大切。
彼を知って理解できれば、話の腰を折るようなことをすると気分悪くなるだろうなとか、映画デートに誘うならアクションよりヒューマンドラマ系だろうなとか、何となく見えてくるはずなんですね。
仕事での人間関係も同じで、取引先とうまくやりたいと思うなら相手が何を望んでいるかを知ることが大事です。
仲良くしたい同僚や趣味の友だちがいる場合、「私が!」と自己アピールを畳みかけるより、相手を理解することに時間と手間をかけた方がいいでしょう。
ただ、こと恋愛になると難しいのは、自分のことは脇に置いて、好きな人を観察して理解するのがなかなかできない点。
それなりに冷静さを保っていないと難しいんです。
大好きな人の前に出るとフワフワしちゃうから、うれしくって冷静でなんかいられないですよね。
そりゃそうです。私もそうです。膝ガクもんです。
だから、恋愛ではまず、自分は冷静ではいられない状態になると自覚して、それでも心を落ち着けて彼を知ろうと努力することを繰り返すんですね。
これをやれば一発で冷静になれるよ、というテクやノウハウがあるわけではなく、慣れるのが一番。
できないことが一発でできるようになる魔法のようなテクニックはないので、失敗してもいいから繰り返しチャレンジして自分の心と体を慣らしていくしかないんです。
林真理子さんがエッセイで、恋愛とはそもそも恥をかくことであるとおっしゃっていましたが、まさにそうで。
恥ずかしくない恋愛はありません。絶対恥ずかしいものなんです。
で、恥ずかしさやぎこちなさを克服するには、慣れるのが一番です。
あとはおしゃれという武装。
恋愛はもちろん勝ち負けじゃないんですが、おしゃれは武装というか、あるいはステージに立つための舞台メイクというか。
TPOって言葉がありますけど、恋愛するにはやっぱり最低限の見た目は必要ですし、そこを完璧にしていれば自然と自信がついきます。
あとは笑顔。鏡の前で笑顔の練習っていうと、かなりキモイ状態ができ上がりますが、笑うことは恋愛ではかなり重要で、屈託なく笑える人は不愛想な美形より好かれやすいんです。
容姿と表情を整えると、冷静でいられないはずなのに好きな人の前で動揺しづらくなります。
これは仕事や恋愛外の人間関係も同じ。
パリッとしたスーツやきちんとした格好をしていれば、自然と堂々とした態度が取れます。
表情や話し方については、営業職・販売職の人は自分のトークを動画に取ったり、同僚に聞いてもらったりして「お客様にどんな印象を与えているか」を分析しますよね。
そういうシミュレーションがとても大切です。
心の軸を固めるのはもちろん、外側(服・表情・話し方)から自分なりの好印象スタイルを作るといいですよ。
結局のところ・・・
話すのが苦手でつねに人の目が気になってしまう人ほど、好きな人の前では「自分がどう思われているか」ではなく、「彼は今何を見て、何を話して、どんなことに興味があるのか?」を観察するといいです。
仕事のアポで不安になってしまう場合も、意識を相手に向けて集中できれば、自分がどう見られているかが段々と気にならなくなります。
そして、多少の失敗は許容範囲と思って、繰り返し「自分のことより相手。相手を見る」と言い聞かせてください。
つねに人の目が気になるって無意識の思考(習慣)なので、それを一発で直すというのはやっぱり難しいです。
自分がどう見られているか気にしていると気づいたら、すぐに思考を変える、その繰り返しです。
繰り返して繰り返して思考を矯正していくんです。
沙木貴咲
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