沙木貴咲の恋とか愛とか

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昨今の「性被害」から思い出した話~ポリシーのある女性はカッコいい

占い師でライターの沙木貴咲です。

 

占いの話ではないですが、最近「映画業界を揺るがす性被害」が騒がれていて…そういえばと思い出したことがあります。

 

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私は大学1年の春から某放送局にアルバイトで入り、番組制作のお手伝いをさせていただいていました。

(いわゆるADとしてスタジオに入るとか、国外からの中継映像を同時録画して編集してVTRを送出するなどしていました)

 

そのとき、女優としてブレイクするちょっと前の藤原紀香さんがMCのアシスタントとして番組に出演されていました。

今でもスタイル抜群で美しい方ですが、当時は女の私もみとれるほど本当にキレイで、ディレクターのおじさんたちはみんな鼻の下を伸ばしていたんですね。

 

で、藤原さんの担当コーナーのリハーサルで、ディレクターがなぜかスツールを持ってきて、解説者と向き合いトークをします…という説明をしました。

スツールというとあれです。バーにある背の高い椅子。

そのときの藤原さんはタイトスカートをはいていて(白っぽいスーツだった気がする)、テーブルもない状態でスツールに腰かけるもんですから、見えそうになるんです。

スカートの中が。

 

それを見て、下品にニヤニヤするおじさんたちがいるんですよ。

足が見えやすいスツールをわざと選んだのか、たまたま用意したのがスツールだったのか、なんにせよ藤原さんが困惑していたのは明らかでした。

 

私は同じ女として良い気分はしなかったものの、しがない下っ端バイトでしたし、当時のテレビ業界はセクハラし放題(私も相当言われました)でした。

「スツールを普通の椅子に変えましょう」とか「立った状態で話しましょう」という意見を言う人は誰もいなくて、それどころか「あわよくば見えるんじゃないか」という品のない期待がスタジオ内を包んでいました。

 

…で、本番です。

担当コーナーを収録するために藤原さんを控室に迎えに行くと、彼女は白のパンツスーツで現れました。

「このほうが解説の方のお話に集中できるので」と、誰に言うでもなく話して、スツールに腰かけたんです。

 

この瞬間、私は「藤原紀香、カッコイイ~~~!!!!!」と心の底から惚れました。

二ヤついていたおじさんたちはぶつぶつ言ってましたが、藤原紀香さんの漢気ならぬオンナ気は本当にカッコ良かったです。

 

確かに、その番組は深夜のお色気アリの番組ではなく、真面目なスポーツ番組でしたから。

藤原さんの判断はプロとして間違っていない。

 

女性の性が軽く扱われるのは映画業界だけでなく、テレビ業界も同じでした。

(今はどうかわかりませんが。。。

また、私がいた某局のディレクター・プロデューサー全員がエロオヤジだったわけではなく、聡明で倫理観のある素晴らしい方もたくさんいらして、一部のそういう品のない人たちによって現場のムードは悪くなっていたと記憶しています)

 

女性タレントやアシスタント、私のような女性スタッフが性的にいじられていたのは日常茶飯事で、たとえば私は「貧乳」とよく笑われましたが、残念ながら「そういう業界なんだから仕方ない」と当時は諦めるしかなかったんですね。

貧乳になりたくてなったわけでもないのに、えへへと苦笑いしてスルーするしかできない。

まあ、高校卒業したばかりの18歳の小娘がほかに何ができるという話です。

 

そんななかで見た藤原紀香さんの堂々とした態度、「私は性的に見られることを許しませんよ」というアピールは、本当にすがすがしく格好良かったです!

女優さんですから、スタイルの良さ・色気は最大の武器でしょうが、一方で女性としてのポリシーがしっかりある方なんだなと尊敬しました。

(*^-^*)

 

 

……ちなみに、以前、マイナビウーマンさんの「イタい恋ログ」で書いたイケメンがいるんですが。

(残念ながら、描いていただいたイラストのようなさわやかメンズではなく、アメリカンなデカいバイクを乗り回すオダギリジョーor窪塚洋介風の無精ひげマンでした。(;^ω^))

woman.mynavi.jp

 

この彼は映画やCMの制作に携わる人で、渦中の榊英雄氏とは何かと接点があり、私も当時はたびたび話を聞きましたが…彼いわく「あんなことしなければ良い人なんだけどな」でした。

詳しく話すことはしませんでしたが「女癖が悪い」と。

今に始まった話ではないんでしょうね。

 

 

映画業界でもテレビ業界でも、偏った価値観がなくなることを切に願っています。

「そういう業界だから仕方ない」の「そういう業界」と見られていること自体、恥じた方がいいのではないかと。

 

不愉快ないじられ方をしない・させない現場になることで、若い女性達はクリエイティブな業界で正当に評価されるようになり、もっとのびのび活躍できるのではないでしょうか。

 

 

沙木貴咲