占い師でライターの沙木貴咲です。
占いには「直感に従って」というアドバイスが少なくないんですが、これは厳密に言うと「頼れる直感を持っているならヒラメキに従った方がいい」になります。
頼ってもいいほど直感が整備・強化されている人と、そうでない人がいて、この違いは生まれ持った性質にほとんど関係ないんです。
◆直感(勘)の正体
直感(勘)は経験によって精度を増すものです。
生まれながらに優劣が決まっているわけではありません。
(数秘では「プレーンズオブエクスプレッション」という気質を見るジャンルがあって「野生の本能が特に優れた人」を割り出せますが、鍛えることで直感の精度は増すため後天的に伸ばすのは全然可能です。むしろそっちが現実的だと私は思っています)
また、直感(勘)は経験によって研ぎ澄まされていくので、行動力があり経験値が高い人ほど頼れる直感を備えるようになっていきます。
つまり、“ケースバイケース”のバリエーションが多い人の方が判断力があって、判断するまでも早い、という話なんです。
「こういう時はこうすればいいんだよね」が即座に正しく判断できるだけでなく、わずかなきっかけしか見えない状況でも「これは多分アレだな」と予測できるようになる…つまりこれが直感が鋭い(勘が良い)という状態です。
なので、直感(勘)の正体とは「実体験の積み重ねを元にした迅速な予測」です。
◆行動や経験が少なくても直感(勘)を鍛えられる人
行動範囲が狭く、経験値が少なくても直感が鋭い人がいますが、こういうタイプは読書家に多く見られます。
幅広いジャンルの本をたくさん読み、豊富な知識を身につけているので、自分が体験しなくても「こういう状況ではこうすればいいんだよね」「これはあの本で読んだパターンと同じだな」と判断できます。
そもそも読書には実体験で補いきれない知識を取り込むものという考え方があるので、そりゃそうか…なのかもしれません。
人生は長いようで実はものすごく短く、一生のうちに体験できることは限られているため、自分が体験できないことは本で補うといいですし、そうすると直観(勘)も研ぎ澄まされていきます。
(今どきは本だけでなく、動画やネット記事も重要な知識源になると思います)
たとえば…行ったことのない外国について、旅行雑誌や動画やテレビ番組を見聞きして行ったつもりになる、というのがわかりやすいと思います。
生の体感には及ばないとしても、何もしないより知識は入ってくるわけで。
あるいは、恋愛経験がそれほど多くなくても、他人の経験談や本を読むことで“ケースバイケース”を学べます。ネットの恋愛記事はまさに「実体験にないことを補うためのもの」じゃないでしょうか。
また、自分だけの価値観にこだわらず、柔軟にいろんな人の意見に触れられる人も、視野が広く感覚が柔軟なぶん直感は鋭いです。
◆直感が鈍るマイナス行動
直感があまり働かない人は、直感が鍛えられにくい行動パターンを持っています。
もともと勘が鈍いのではなく、勘を研ぎ澄ますシチュエーションに自分を持っていけていないことが多いです。
・自分一人で答えが出せないものを延々考え続けてしまう
・バリエーションが乏しく狭い行動範囲で完結しようとする
・行動していないこと・実際に起きていないことを心配する
行動をみずから制限するクセを持つと直感が鍛えられる場面がなく、勘が鈍くなってしまう、という感じです。
ちなみに20代の私はまさにコレでした。直感ゼロ。このくらい勘が働くでしょ、て場面でボーッとしてて爆死する…みたいな。そんなに立て続けに地雷踏むことある?て自分でも思ってました…。
実体験(あるいは情報)がなく、自分の中から答えを引き出せないのに「困った」と悩み続けるとき、人は気づかないうちにネガティブな負の思考ループに陥っています。
こうなると視野は狭くなって身動きも取りづらくなり、行動を起こすことに消極的になっちゃうんです。動けなくなる。
(私はガチメンヘラ期ずっとコレでした。「どうせ…私なんて…ダメに違いない」という負の思考にガチガチに縛られていたので、直感が鍛えられることもなかったんですね)
人間は悩む生き物なので、誰もがつねに何かしらに悩むものですが、その答えを出すことより、悩むことに時間を費やすのは……もったいないです。
単純に時間がもったいない。
私はこの発想で考え続けることをやめました。
時間軸で物事をとらえるようになったんです。
ネガティブな負の思考ループに陥った状態は、鋭い直感(勘の良さ)が働いている状態の対極にあり、すすんで落とし穴に足を踏み出したり、無意味な現状維持を続けたりする元になります。
冷静に考えれば「ヤバい」なのに、狭い思考に縛られているので気づけないんですね。
まったく直感が働かないんです。
(本気で付き合ってくれないセフレから離れられないとか、ブラック企業とわかっていても辞められないとか。こういう状態)
また、気分転換で気晴らしをして悩みを一時的に忘れたことを「解決した」と思い込むのもNG。
解決はしていないので、時間が経てばまた同じ悩みが頭を支配するようになります。
失敗や後悔はしていいので、大事なのは行動すること。
行動すると結論は出ます。
自分一人で考えて答えが出ないなら、他人や本、動画、ネット記事…なんでもいいので外に答えを求めるといいですよ。
一度でも外に答えを求めて「そういうことか!」とスッキリすると行動しやすくなって、行動の仕方もわかってきます。
最初は何でもいいんです。腹落ちする答えを見つける。
それはすでに起きてしまっている悩みについても、まだ起きていない杞憂についても。
不安・疑問があるなら潰すしかないので、潰す方法をシンプルに求めるんです。
答えは自分にあるかもしれないし、他人が持っているかもしれない。
思い悩みがちな人は「時間がもったいない」という感覚を持つといいですよ。
恋愛や仕事で同じ失敗を繰り返してしまう人や、自分は不幸だ…と思ってしまう人は、直感(勘)を研ぎ澄ますクセをつけた方がいいし、それは「考えすぎない。手足を動かすことで答えは出る」ということなんじゃないかと。
私はそう思っています。
沙木貴咲
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