大学生の方から人間関係についてご相談いただきました。
大学2年生です。
私は仲良くなるのに時間がかかるタイプで広く浅く、という人間関係がどうしても築けずに1年経った今もサークルにうまく馴染めずにいます。
高校生の時はクラスや行事で仲良くする機会も多く信頼できる友だちもたくさんいましたが、サークルは不定期で企画がたまにあるくらいでその一瞬でうまく素を出せずそのまま1年が経ちました。
サークルの友だちはうわべの関係っぽくてすごく気も遣うし疲れます。
猫被りな自分の性格も直したいのですが、どうしたらいいでしょうか。またサークルは続けるべきでしょうか。
ご相談者さんは「猫被り」ではないと思います。
今の周囲との付き合い方がそもそも好みではなく、上手くできないと感じることから、少し自虐的な気持ちが生まれているのかなと思います。
人間関係の築き方は人それぞれで、広く浅い派もいれば狭く深い派もいて、どっちが優れているというわけでもありません。
ご相談者さんは信頼できる人をよく見極めてじっくり付き合いたい派なのだと思います。
今のサークルでそれが叶わないというだけで、自分を悪く言う必要はありません。
今のままで大丈夫です。
それに、浅い付き合いになりがちでも、傍から見ればそれなりにちゃんとやれているはず。
自己評価を低くしなくていいですよ。
むしろ「あまり親しくない人ともそれなりに接している社交的な私、すごい」と褒めてあげてください。
で、人付き合いの傾向は直そうとしても直るものではないと思うので、自分の「深く狭く」という感覚はそのまま大事になさってください。
ただ、社会人になれば広く浅いお付き合いも当たり前にあるので、慣れたおいた方がいいと思います。
基本的には深く狭くを好むけど、浅い付き合い方もできるというスタンスです。
浅い付き合いには目的があって、友情や個人的な想いはむしろ必要ありません。
同じ目的を達成するための関係・同士なので、逆に個人的な感情は介入させない方がいいと思ってください。
（社会人として仕事をするようになれば、その意味がたぶんわかるはずです）
これは、ロボット的な冷たい付き合いをするという意味ではなく、たとえば同じプロジェクトを進めるにあたり、個人的に仲が良い悪い、好き嫌いは関係ないということです。
相手のスキルや実績、プロジェクトに対する熱意を尊重するべきで、そういう意味では真剣に相手と向き合いガチで協力し合います。
性格的に合わない相手とでも、がっぷり四つに組むシチュエーションはたくさんあります。
大学でチームを組んで学ぶというカリキュラムはありませんか？
（2年までは一般教養が多く、3年から専攻の授業が増える…という感じでしょうか？）
あるいは、サークルで「みんなで一つのことを協力してやろう、作ろう」という活動やイベントなど、ありませんか？
勉強やイベントといった目的を達成することを前提に周囲と繋がると、人間関係が自然と後からでき上がるケースが多いと思います。
で、そんなやり取りを続ける中で、最初は興味がなかった相手といつの間にか仲良くなっていたり、性格は合わないけど「あの人の責任感の強さは尊敬できる」とか、そういう付き合いができるようになります。
で、サークルを続けるかどうか？ですが…ご相談者さんにとってサークルの目的が「友達を作る」だけであれば、目的が叶わないのでやめていいんじゃないでしょうか？
友だちを作る以外にサークルに目的はありますか？
もしなければ、サークル以外の場所（同じ学科の人、同じゼミの人、バイト先、学外のコミュニティ、オンラインサロン、SNSなど）に友達を見つけるといいかもしれません。
サークルの目的は人それぞれで、たとえば私はPA（音響）のノウハウを身につけたくて大学では軽音楽部を選びましたが、途中で音響に対する興味が失せた（そっちを仕事として目指さなくなった）ので、軽音楽部はやめました。
目的がない場所に長居しても、あまり意味はないかもしれません。
大学は（学部学科によっても違うと思いますが）固定のクラスがないので、場は提供されず、属する場所から自分で探すことになります。
居心地の良い場所はサークルとは限りませんし、学校内にあるとも限りません。
もっと視野と行動範囲を広げるか、あるいはサークルに友達を作る以外の目的があるのか？（サークル活動に没頭する中で親しい友人ができる可能性はあるので）を模索してみてはいかがでしょうか？
沙木貴咲
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